インフレ対策と言えば、不動産。でも、目論見に反して下落中
投資アドバイザーからのレター
インフレ対策と言えば、不動産。でも、目論見に反して下落中
2008-09-09
日本人には、不動産が好きな方が多いと言えます。確かに最近まで、史上最低の低金利が長く続き、土地・分譲マンションの値上がりが続いていました。日本は大量の国債や地方債が発行され続けているためいずれインフレになるに違いないという読みから「インフレに強い、不動産」というポリシーがある方も少なくありません。
最近までの東京不動産バブルでは、80年代末の元祖不動産バブルの時期よりも土価が上昇した場所もありました。
さて、現在のようなグローバル化された市場環境で、日本の不動産を保有することは安全でしょうか?もし以前のバブル崩壊に極めて近い「失われた10年」がまた起こるリスクがあるとすれば、私達はどのように対応するべきなのでしょうか?
ご存知の通り、不動産の価格は、金利水準と逆相関の関係にあります。「金利が上がれば、借り手は利払いがキツくなり、結果、マンションが売れなくなるから、不動産価格も下がる」と覚えておけばよいでしょう。
長期金利の代表的指標は「新発10年先物国債利回り」ですが、2008年3月の1.2%台から6月には1.8%台へ急上昇しました。
先進国の長期金利は春先から軒並み0.5%前後上昇し、アメリカが4%を突破、ユーロ圏が4.5%台の水準に達しています。
なぜ今になって、長期金利の上昇が始まっているのでしょうか?ひとつには、「原油価格高騰、食料価格高騰によるインフレ圧力を無視できない各国中央銀行が金利を引き上げるだろう」という憶測がマーケットを支配しているからです。
短期金利の水準は中央銀行によってある程度コントロールできますが、長期金利は市場関係者の長期的な見通しに基づき決定されるため「多くのプレイヤーに金利先高感があるから、長期金利が高い」という状態であると言えます。
さて、長期金利の上昇により一番大きな影響を受けるのは、住宅ローンを借りている一般的な家庭です。現に、住宅ローン金利(一番ポピュラーな10年物の固定金利商品)は3%台から4%台に上昇しています。
このような経済環境の下、あなたが手元にもっている土地や建物の値段にも、金利上昇により下落圧力がかかります。同時に、不動産の先安感により、更に不動産価格の下落に滑車がかかります。これが、物価上昇が続いているのに、不動産価格が下落している理由です。
アメリカのサブプライムローンが問題になりましたが、日本でも金利上昇による返済不能者が出てくる可能性があります。例えば、前回の元祖バブル崩壊時には投資用ワンルーム・マンションを購入していた人を中心に、自己破産件数が20万件以上に達しました。インフレは生活者を直撃します。金利上昇による景気減速懸念にて更に消費が冷え込みます。
足元の不動産市況は悪化しており、不動産会社のアーバンコーポレイション(負債額約2559億円)と、戸建て分譲開発などを手掛ける創建ホームズ(同338億円)の東証1部上場企業が2件倒産しています。
同時に、資金の貸し手である国内金融機関は、金融庁に不動産関連投融資について査定厳格化を求められていて、資金を絞っています(CMBS投資の縮小)。結果、不動産ファンドに対するマネーフローが一気に悪化しています。
以上が日本の近況ですが、世界の中では、地価が上昇し続けている国もあります。
2000年を100とした時、日本の住宅用土地価格は現在 73辺りですが(つまりこの8年で27%下落)、これに対して音楽の国 オーストリアは125、マレーシア125、カナダは150、デンマークは175 (いずれも現地通貨建 同国内の中央銀行作成のインデックスより)と、過熱感もなく地価の上昇が続く国も数多くあります。
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原油価格高騰、食料価格高騰による世界的なインフレ懸念、それに伴う世界的な金利上昇、それに伴う世界同時不動産安・・・・と言われている中でも、着実なマーケットはどこかにあるものです。単純で盲目的な「国際分散投資」ではなく、国や投資対象をよく吟味することが必要です。
これからの時代の富裕層は、全世界に目配せをしながら、適宜資産を振り分けていくことでしか、今ある自分の資産を守ることはできません。私達は投資アドバイザーとして、貴方のリスク性向・狙うリターンに応じて、不動産も含めた様々な投資機会をご提供ないしは発掘することができます。お気軽にご相談ください。
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